21世紀になり経済及び産業、流通のグローバル化が進む中、人口増加及び都市化、経済発展に伴う地球環境や生活環境の悪化、経済格差の拡大、貧困の蔓延、難民の増加など自然・社会環境に関する諸問題も地球規模で考えなければならない時代となりました。とりわけ、環境の変化に影響される感染症やメンタルヘルス、生活習慣病などの疾病対策には、途上国や先進国等の地域を問わず、国や地域の境界を越えた「グローバルヘルス」という新たな概念が必要となり、地球上における大きな統合課題領域となっています。

グローバルヘルスを推進していくことは、我が国に真の安全と安心、経済発展をもたらすとともに、国際社会における我が国のプレゼンスを高めることにもつながるため、グローバルヘルスを推進できる卓越したリーダー育成のニーズは国内外を問わず高まっています。長崎大学は、この地球規模のニーズに応えるため、長崎大学大学院熱帯医学･グローバルヘルス（TMGH）研究科を中核母体とした先進的な学位プログラム「世界を動かすグローバルヘルス人材育成プログラム」を構築しました。

本プログラムは、地球規模で生じている健康課題を現場レベルで深く理解し、その解決に向けて技術や理論を構築できる教育・研究能力を有するとともに、学術的知見をグローバルな政策立案・実行等に結び付ける能力を兼ね備えた実践的・社会的リーダーを養成することを目的としています。