ロンドン大学修士、英国オープン大学博士、英国セントメアリー病院、英国MRCガンビア研究所、国立感染症研究所、JICA専門家を経て、2005年長崎大学教授に着任。2015年より現職。専門分野はエイズ、熱帯医学、臨床感染症学。
「日本は、グローバルヘルスの世界でもっと活躍できる」、2012年11月に初めて長崎大学を訪れたロンドン大学衛生熱帯医学大学院(LSHTM) Peter Piot学長が、私たちと確認した共通の認識です。
勤勉で、おもてなしの心をもった日本人は、そして次々とユニークなテクノロジーを発展させてきた日本企業は、世界中の人々の暮らしを豊かにしてきました。メイドインジャパンのもつ高い評価は、欧米やアジアに留まらず、アフリカの小さな地方都市にまで通じています。この日本の持つポテンシャルを世界の保健医療の課題解決に、さらに適材適所で応用すれば、世界中の人々の健康をもっと向上できるに違いないと私たちは信じています。
長崎大学がスタートさせる卓越大学院「世界を動かすグローバルヘルス人材育成プログラム」は、ときには保健医療領域を越えたあらゆる日本のポテンシャルを、世界の保健医療の課題解決に応用できる人材の育成を目指します。そして、この目標に共感する日本やLSHTMの指導者たちが、長崎大学をハブとするこの共同教育研究活動に参加・協力しています。
真に卓越したグローバルヘルス人材とは、「誰一人として取り残されることのない健康な世界」を本気で実現するため、国境や国籍、組織や専門領域といった旧来のボーダーを越えてつなげることができる人材です。そして、学術的な卓越性だけではなく、無私で行動できる人材であり、そのような人材が輩出されることを心から願っています。